2020年3月14日土曜日

震災から9年が経ちました

ご無沙汰しております、理事長です。

震災から9年が経ちました。
振り返れば早かったと思う反面、内容濃い9年だったので長かったとも言いたい。

今年の3.11はコロナの影響で異例づくし。慰霊祭も中止、縮小となりました。私は毎年テレビに向かって黙祷を捧げますが、今年も経営する会社の従業員さん達と一緒に黙祷をしました。

近年は桜の植樹活動は桜守り活動に替わり、現地に訪れる回数もだいぶ減りました。地元の世話人の方々と、電話やメールなどで連携しながら遠方から繋がりを絶やさないように心がけてきました。

時々に訪れる楽しみと言えば、現地の桜の成長を見届けることです。毎年大きく成長している木もあれば、自然災害・動物被害により枯れている木もある。全てが同じ環境で育っていないから大きさも様々です。

毎年「お花見会」を行う地域もある。イベントを行い盛大に開かれている所もあれば、近隣の方々だけで花見会をする所もある。どんなお花見でも、そうやって人が集い花を愛でることが、私達の最終的に求めてきたカタチです。

毎回各地を訪れて驚くのは、三陸道が繋がっていくこと。震災後、整備されて作り始めた高速道路がもう直ぐ全線開通となる。当初から見ていたから、毎回訪問するたびに移動時間が縮まることで便利になったと痛感する。

復興の街づくり、各地だいぶ整備されて震災の痕跡は見当たらない。普通の街並みにしか見えない所が殆どとなった。しかし寂しく感じるのは、どの地域でも空き地が多いこと。地権者が震災で亡くなったり、遠方へ避難し移住してしまった地権者もいたり、昔のような住民がいるような街づくりをしても、昔の街には戻らないことを教えてくれる風景だ。

各地の海沿いには大きな堤防が張り巡らされ、海が見えなくなっている地域も少なくない。未だ整備されていない地域もある。そんな各地の漁港は立派な船がいっぱい並び、漁業の復興は相当進んだように思える。唯一、福島の漁港だけは未だ寂しさを感じます。

世話人の方々はご高齢の方が多い。9年前から比べる当然のことながらさらに歳を重ね、お会いするたびに歳を感じることもしばしば。現地の桜を守るためにご尽力頂いているのだけど、現地の若い方々にも活動に参加してほしいと毎回思う。他人事ならぬ私も9歳増えました。


9年という時の流れは、思い返すだけでも様々な変化と復興を遂げた。その反面、変わらぬものもあれば、無くなっていくものもあった。震災当初から復旧・復興を見届けてきましたが、外部者としてその流れを見れて来れたのも、この活動のおかげと感謝したい。

私達の活動の行く末を考え始めています。
10年目はその結論を出す年と思っています。


2020年3月14日
さくらプロジェクト3.11
理事長 小宮泰彦



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